「バイロイトの第九」のオリジナルヴァージョンがついに登場!(名盤の話:3)

「バイロイトの第九」のオリジナルヴァージョンがついに登場!(名盤の話:3)

名盤の誉れ高い「バイロイトの第九」がオリジナルの形で登場!

1. フルトヴェングラーの「バイロイトの第九」とは?
2.    今回のLPは?

1. フルトヴェングラーの「バイロイトの第九」とは?

1951年、第二次大戦後ずっと中止になっていたバイロイト音楽祭が再開されることになった。
この年は、カラヤンやクナッパーツブッシュが「指環」や「パルジファル」などを指揮することなっていたが、当時のドイツを代表する指揮者と言えば、やはりフルトヴェングラー(1986-1951)であった。しかしながら、彼のスケジュール都合などからワーグナーのオペラの指揮は難しかったが、音楽祭の創始者リヒャルト・ワーグナーの孫である、ヴォルフガグ&ヴィーラント・ワーグナー兄弟は「何とか開幕公演だけでも」と説得し実現したのがこの「第九」の公演である。

この時の演奏会のライヴ録音が「バイロイトの第九」と言われ、この名曲の決定的演奏と言われ、録音からすでに70年以上経過した今日でも、多くの人に聴かれている、「名盤中の名盤」である。
さてこの録音であるが、今世紀に入ってからは、レコードに収められいる演奏全部がライヴ録音ではなく、演奏会当日の昼間(演奏会は夜)に行われた総練習(ゲネラルプローベ=”ゲネプロ”)の録音部分も含まれているのではないかと言われるようになった。
その根拠も有識者から指摘されるようになってきた。

ここ数年は、いろいろなルートから、いわゆる「完全ライヴ」録音が出てきたが、一昨年にリリースされたBISレーベルのCD(SACD)がその「完全ライヴ」の決定版といって良い。
今回のLPはそれを日本でレコード化したのである。


2.    今回のLPは?
このBIS盤は、スウェーデン放送によって「バイロイトの第九」を中継した際の録音をLP化したものである。
以下はキングインターナショナルの説明文から。

1951年7月29日、スウェーデン放送によって中継放送された番組、冒頭の4か国語(ドイツ語、フランス語、英語、スウェーデン語の順)によるアナウンスから巨匠の入場、渾身の指揮、やや長めのインターバルをはさみ、最後の2分半以上に及ぶ大歓声と嵐のような拍手(と番組終了のアナウンス)まで、82分45秒、一切のカットなしに当夜のすべての音を2枚組のLPに収録しました。冒頭アナウンスは「1951年バイロイト音楽祭。バイエルン放送がリヒャルト・ワーグナー音楽祭(バイロイト音楽祭)のオープニング・コンサートをバイロイト祝祭劇場からドイツ・オーストリア放送、英国放送、フランス放送、ストックホルム放送を通じてお届けします。曲はヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮によるベートーヴェンの交響曲第9番です」というもので、これがまさに生中継だったことがうかがえます。
 この伝説の名演の核心に触れられる、当日のライヴを完全に収めたドキュメントはまさに人類の宝。LPで聴くこの伝説の名演は、演奏会場の臨場感をより感じられる充実の仕上がりです。今回のLPはラッカー盤・テストプレス盤と慎重に検聴しながら制作。CD・SACD盤とはまた違う魅力を湛えており、曲間修正や聴衆のノイズなどを取り除くことなく、オリジナルそのままの音だからこそ伝わる興奮度は当盤でなければ体験できない音楽体験です。300セットの完全限定プレス。今後の再プレス予定はございません。

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