DGGのフルトヴェングラーの疑似ステレオ盤

DGGのフルトヴェングラーの疑似ステレオ盤

先週紹介した新着LPリストには、ドイツでは未発売に終わったフルトヴェングラーの疑似ステレオ盤が数枚あります。



日本ではリリースされましたが、本国のドイツでは数枚のテストプレスが存在するだけで、ついに未発売に終わったのです。
その意味では、お宝級ですね!

以下、私の書いた説明です。

独DGGのフルトヴェングラー(番号は139で始まる6桁のLP)は、モノラル原盤を当時の技術でリチャンネル化した“擬似ステレオ”シリーズ。ステレオ需要が急伸した60年代前後に試みられた独自処理で、原典の骨格を保ちつつ音場の広がりを付加した、モノラル盤とは別個の鑑賞価値を持つ貴重なアイテム。
とりわけ本品はホワイトレーベルのテストプレスで、工場段階の試聴・確認用にごく少数(数枚ともいわれています)のみ作成されたもの。一般流通に乗らず、ドイツ本国では未発売に終わりました。(日本やアメリカではリリースされました)そのため、現存数はきわめて限られます。
 フルトヴェングラーの録音史と戦後DGGの制作史を繋ぐ資料性に加え、初期スタンパー由来の鮮度を期待できるコレクターズ・アイテムとして推薦できる逸品です。
今回、H.P-シュヴァイクマン氏のコレクションからそれらの中からその一部が見つかりました。 非常に貴重なLPと言えましょう。

新着リストはこちらからどうぞ
(フルトヴェングラーの疑似ステレオは残り僅かです!)